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給食費を値上げすると、家計を圧迫するため、これまでは人口が少ない一部の市町村でのみ行われてきた給食費の無償化を進めている自治体は徐々に増えています。

2017年度の調査では、給食費を無償にしていたのはわずか76自治体でしたが、2022年には250自治体、2023年には全国の約3割にあたる547自治体にまで無償化が拡大しています。また、半額補助や第三子以降無償など限定的な補助を行う自治体も増加傾向にあります。

しかしながら、無償化や補助が行われた自治体では、あらかじめ年度予算が決まっているため、物価高の影響で給食の質を維持するのが厳しい現状にあるようです。調理現場ではおかずの品数を減らす、魚のサイズを小さくする、豚汁をすまし汁に変更する、ブレンド米にグレードを下げる、油を使い回しする回数を増やすなどの様々な切り詰めが行われているとされます。これら無償化による功罪は、生徒たちにも影響があるとされます。

その一方で、栄養価に配慮された安全で安心な給食の提供を続けるために給食費の値上げをしている自治体もあり、無償化か値上げか自治体による給食費格差は拡大している状況にあります。