W3G

ジャガイモは、慶長3年(1598年)にジャワのジャガトラ(現在のインドネシアのジャカルタ)を拠点にしていたオランダ船によって日本に伝えられたことから、ジャガタライモの呼び名になり、それが短縮され現在のジャガイモになったとされています。馬に付ける鈴に形が似ていることから別名を馬鈴薯(ばれいしょ)とも呼ばれます。

明治初期に北海道の開拓がはじまった際に新品種の育成など日本でのジャガイモの本格的な栽培が始まり、北海道開拓の指導者として招聘されたクラーク博士に学んだ札幌農学校の生徒たちは、日本人の小さな体格を改善するためにジャガイモ入りのカレーライス(当時はライスカレーと呼ばれた)を作って、食べるように勧められたという説もあります。ジャガイモは入植者の重要な日々の食料・栄養源としてその価値が認められ、全国的に栽培されるようになり、日本では現在約20品種が栽培されていますが、男爵とメークイーンの2種類がジャガイモの生産量のほとんどを占めています。

ジャガイモは、冷涼な気候を好み20℃前後が生育適温で、主産地である北海道、東北や標高の高い本州中部では4～5月に作付し、8～10月にかけて収獲する年1回の春作栽培が、低緯度地帯では2月下旬～3月上旬に植え付け、5月下旬〜7月中旬に収穫する春作と8月下旬〜9月に植え付け、11～12月に収穫する秋作の年2回の栽培が行われています。ジャガイモの国内自給率はピーク時の1980年代は90%以上ありましたが、現在は70%以下に減少しており、約30%は輸入に頼っています。